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■ 治療の選択権は患者にある
近代日本の医学の歴史が西洋医学による東洋医学の駆逐にあるとは言え、明治以降の多くの先人たちの努力の結果、まだまだ少数派ですが、漢方薬も一部ですが保険薬として認められ、一般病院でも広く使われるようになりました。ただし、伝統的な経験医学である漢方は、科学的に割り切れる西洋医学と違って、独自の修練を積まないとそれを使いこなすのに十分には上達できないという難しい面があります。
しかし、西洋医学で見えなかった病気の側面が、東洋医学という違った角度から見ると見えてくることがあります。同じように、西洋医学で治らなかった病気が東洋医学で治る場合もあります。世の中にはいろいろな治療法が世界中に古くから存在します。各地の伝承医学や近代になって生まれた新たな医学や治療法も数多くあります。もし西洋医学で治療できない場合も、別な側面からのアプローチで解決できる場合があるかもしれません。たとえどのような状況にあっても、生きている限り希望はあります。
ホリスティック医学は患者さん自身の自然治癒力を高め、増強することを最重点に考えています。さらに病気のみに捉われず、ライフスタイルを“気づき”という観点から改善する方向に導いていこうとします。病気を体験したことによって、その陰に隠れていた本質に“気づき”を見いだして、自分自身を精神的、肉体的に向上させる契機になれば、病気によって「救われた」と言えるかも知れません。自然治癒力を大前提と考えるならば、「体、心、気、霊性」の有機体である人間に対して、洋の東西を問わず最も適切な治療法を選択することが大事であると思われます。
自然治癒力を高めるためには、どのようなアプローチが優先するのか。さらに、どんな治療をどのように組み合わせるのが効果的なのか。こうした課題は、永遠に追い求めていくべきことだと考えますが、どのような方法論であっても、いかなる治療法であっても、まず第一に患者さん自身がそれを望み、行うことが大切です。治療の選択権は患者さんの側にあり、治療を援助する者はあくまでも黒子に徹して、二人三脚の良好な関係を保つ必要があると、私は思います。
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