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■ 放射線治療が適用されるとき
放射線治療も、現代医学におけるガン治療の3本柱のひとつです。X線やγ線などの強力な電磁波を照射してガン細胞を傷害させて死滅させる治療法です。
放射線治療はあくまで局所治療で、ガン細胞の種類によって感受性のあるものとないものがあります。
放射線治療も細胞のDNAに障害を与えますので、当然副作用があります。ガン細胞だけでなく周囲の正常細胞にもダメージを与えてしまいます。
■ 放射線はゆるやかな被曝
いくら局所にあてるとは言え、放射線は原爆での被爆と同じです。
ただ、ゆっくり時間をかけて低腺量の放射線をあてているというだけです。
それでも、ガン細胞が死滅するまでのレベルであてるわけですから、当然、そのまわりの組織のダメージが非常に大きくなっていくということがあります。
そのため専門家の放射線医師が、被爆量を計算しながら治療を行っていくのですが、
結果的にガン細胞を死滅させる前に、患者さん自身がガンで亡くなってしまうというようなことも起こります。
また、放射線も基本的にはDNA傷害や細胞傷害などの副作用を起こします。具体的に言えば、たとえ局所でも放射線をあてたあと、
全身の倦怠感や食欲不振を訴えられる患者さんが多いのです。白血球が減少していく場合もあるし、貧血なども起こってきます。
クリニックに来られた患者さんで、咽頭ガンのために放射線治療を受けられた方がいました。50歳前後の御婦人です。
彼女は、放射線の影響で喉の奥にある唾液腺をやられていて唾が出ないという状態でした。唾が出ないと、人間、非常に苦しいのです。
食べ物は飲み込めないし、話しもしにくい。さらに、放射線の照射を受けている首の筋肉が炎症を起こし、
少し右に曲がった形でそのまま固まっていました。寝るときも、首が動かせないから寝返りも打てないという状態でした。
また、私の知人のお父さんで、食道ガンに罹り、手術は体力的にも大変だからと放射線治療を続けておられた人がいました。
ところが、それを続けているうちに、小さなものでしたが食道に穴が開いてしまったのです。
その穴から食べた物が胸の中に出ていってしまい、胸膜炎を起こして、たいへん苦しい思いの中で他界されました。
放射線治療も、結局は患者さん自身の体力がある程度なければ、新たな合併症を起こしてしまう危険性のある治療法なのです。
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