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■ 抗ガン剤に人生を預けられるか
私が総合病院に勤務していた頃、乳ガンで入院された、60歳代後半の御婦人の患者さんを受け持ちました。
私が乳ガンの手術を行い、術後に元気になられて退院間近になった頃に胃の不調を訴えましたので、胃の検査しました。
そうしたら胃ガンが見つかりました。主治医ですので、今度も私が根治手術を行いました。一度の入院で2か所のガンの手術を受けられて、退院されました。
退院時に外科の投薬方針で決められていたフルツロンという内服の抗ガン剤を処方しました。
この薬は一般的な副作用の骨髄機能抑制、肝障害、腎障害以外にも消化器障害、特に腸の粘膜を傷害して下痢を起こすことがよくあります。
その頃、私の外来診察日は土曜日でした。彼女は、退院後2、3ヶ月した頃の月曜日に、下痢症状が起きたそうです。
すぐに病院に診察を受けに来てくれたらよかったのですが、私の診察のある土曜日まで我慢していたということでした。
土曜日に診察に訪れたときは下痢のために脱水症状を起こしていました。
すぐに入院させて点滴をしましたが、全身状態は改善されず数日して亡くなられました。
せっかく2回に及ぶ大きな手術を無事に乗り越えられたのに、残念なことに抗ガン剤の副作用で亡くなってしまったのです。当時の私は無念な気持ちでいっぱいでした。
クリニックを開いてからも、こんなことがありました。静岡県に住む65歳の男性で、肺ガン、脊髄小脳変性症の患者さんです。
平成6年1月頃から歩行障害が出現し、病院で診察してもらうと脊髄小脳変性症と診断されました。
そして9月の終わり頃に肺炎に罹り入院しました。
入院後に精密検査を行った結果、肺ガンが発見されたのです。その男性は成人病センターで精密検査を受けましたが、
右鎖骨上のリンパ節への転移が判明したため手術不能と診断されて、残された治療法は抗ガン剤による化学療法だけであると言われ、
化学療法を受けるように主治医から強く勧められたそうです。
しかし、大阪に住む姉の家族が抗ガン剤を使用することに強く心配され、私のところに相談に来られました。
当初、彼はひとりでは歩行できないために、両脇を家族に支えられて診察室に入って来られました。
私も彼の全身状態を見て、これはともかくも本人の自然治癒力を高めることが先決だと、いくつかの機能性食品を中心にした治療をはじめ、気功治療も行いました。
家族の話では、機能性食品を飲用してからは、青紫だった舌の色が赤みを帯び、乾燥していた舌に潤いが戻り、両下肢の血色が非常に良くなり、
夜間咳のために十分な睡眠がとれなかったのが、咳がおさまり、よく眠れるようになった、などの変化があり、明らかに全身状態が改善してきたということでした。
これからも機能性食品による治療を中心にして、特に疲れた時は近くの医院で点滴をしてもらうことにすると言って静岡県の自宅に帰っていかれました。
ところが、近くの医院に行くと、すぐに市民病院を紹介され、入院させられてしまったのです。そして入院してすぐに、全身の精密検査が行われました。
帰宅してまだ2週間しか経っていませんでしたが、精密検査の結果で、右鎖骨上に直径1.2cmもあったリンパ節転移が消えていました。
家族は機能性食品のおかげだと非常に喜んでいましたが、主治医の治療方針で、化学療法による治療が開始されました。
家族は化学療法に対しては内心不安を持っていたのですが、仕方がないので主治医にすべてを委ねることにしたそうです。
結果、次第に体力が低下していき全身状態が悪化してきました。化学療法による副作用の骨髄機能抑制が現れ、
白血球減少症のためについに面会謝絶の状態になりました。一時持ち直しましたが、するとさらに化学療法を追加されてとうとう全身状態の悪化のために亡くなりました。
以前『患者よ、がんと闘うな』の著書で話題となった慶応大学の
近藤誠先生によれば、抗ガン剤はガンの1割にしか効果がなくて、
固形ガンの多くには治癒効果も延命効果もないということです。そのような抗ガン剤に、あなたは自分の人生を預けられますか。
抗ガン剤治療を受けるも受けないも自分自身で決めるしかありません。何度も言うように治療の選択権は医師にあるのではなくて、患者さんにあるからです。
私のクリニックに来られるガンの患者さんは、抗ガン剤治療をされながら機能性食品を併用する患者さんもいれば、
抗ガン剤を主治医からもらっているのだけれどもあえて飲まない患者さんもいます。私のクリニックでは抗ガン剤を処方しませんので、
患者さんが抗ガン剤による治療を受けるかどうか、すべて患者さん本人に決めてもらっています。
抗ガン剤治療も人生の選択のひとつなのです。
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